「開業届の職業欄ってどうやって書けばいいの?」
「開業届の書き方難しいすぎんか?」
自営業を始める際に出す開業届。しかし、開業届はどこで出すのか?書き方なども分かりにくいですね。
本記事ではこれから自営業をされたいと検討されている方に開業届の書き方をお伝えします。
職業欄の書き方は?
開業届を記載する欄に職業欄の項目があります。職業欄には自身が事業を始める職業を記載してください。この際に注意をする点は虚偽をしないことです。当たり前のことですが、曖昧な書き方では書類のひとつですのでのちに自身が困ることになります。
その理由として「事業税」に関わる事が一つが挙げられます。事業をしていく上で収入に応じた税であり個人事業税とも言われます。個人事業であれば、税金計算は全て同じと思われますが職業により税率は異なり3%〜5%と決められます。
事業税を安く済ませたいからといって、負担の少ない業種を選ぶのはもちろんNGです。確定申告の際に困りますし、必要経費も経費として認められない可能性もあります。一般的に知られている業種であれば難しく記載する必要もなく、受理してもらえる傾向にあります。
また、職業欄とは別に概要欄もありこちらには事業内容を記載することになっています。記載項目の下にできるだけ具体的にとありますが、こちらも一般的な書き方で大丈夫です。自分がこれからしようとしている事業について記載してください。
近年、職種も様々で以前までの職業とは大きく変わっています。どれにも当てはまらないといったケースもあるかもしれません。開業届に関しては税務署の管轄ですので記載が難しい場合は問い合わせを推奨します。
職業欄の書き方は?|①業種一覧
「いよいよ、職業欄に記載をしよう!」と思っても現在様々な職種があり、自身の自営業がどの業種に入るのか難しいと感じることもあります。
まずは、自営業をする職種がどの業種に当たるのか下記業種リストにてチェックしてください。わかりやすく記載しています。
農業・林業 | きのこ栽培業・農家全般・酪農業・果樹園業などの農作業や肉用牛の業種 |
漁業 | 漁師・貝類養殖などの業種 |
建築業 | 大工・内装工事業など建築に関わる業種 |
卸売業・小売業 | 業務用や個人に商品を販売する業種 |
不動産業・物品賃貸料 | 不動産の売買業や産業用機材を貸し出す業種 |
学研研究・専門技術サービス業 | 医師や弁護士、法律事務所などの業種 |
宿泊業・飲食サービス業 | 旅館経営や飲食店全般 |
生活関連サービス業・娯楽業 | 美容業や理容業などの業種 |
医師・福祉 | マッサージ師や福祉施設などの業種 |
サービス業 | 自動車整備業など |
簡易的ではありますが、業種リストを作成しました。もし、上記欄に当てはまらないとお考えの方は一番近いものを選んで税務署に確認してください。
職業欄の書き方は?|②注意点
開業届の職業欄を書く際に注意しなければいけない点があります。先程お伝えした誤った業種を記載しないことが一つですが複数の業種の事業をされている場合は収入の多い方を記載してください。
他にも注意点があります。マイナンバーの記載も気をつけてください。本来証明して使用されるマイナンバーですが、個人のプライバシーを守るため複写式の提出書類のみでかまいません。
控えはのちに銀行などで融資や屋号での通帳を作る際に必要ですので大事にしまってください。また、記載が終わり提出する場所は自宅がある付近の税務署です。
仮に住居地と異なる場所に提出した場合(店舗などがある地区の税務署)手続きが必要となるのでおすすめできません。提出は開業から1か月以内と決められてますが、1か月以内であれば自分で開業日を決める事ができます。
自分にとってこの日と決められているのであれば希望にあった日に開業届を提出してくださいね!
職業欄の書き方は?|③会計ソフトの記し方
自営業の方は確定申告を自分自身で行い、経費などを明確にする必要があります。その際に便利なのが会計ソフトです。PCで打ち込むだけですし、選択する項目をクリックするだけです。
会計ソフトには計算を自動で行う機能があり、職業欄に記載をすることで明確な税金計算が可能です。会計ソフトは職種を選択するのみなのでどの業種なのか自身でわかれば問題ありません。
おすすめの会計ソフトはこちらを参照ください。
開業届を提出する前に確認することは?
開業届を提出する前よりスムーズな受理を望むのでしたら確認が必要です。書き忘れはもちろん、必要書類が揃っていなければ受理されません。
開業届を提出する前に確認することは?|①必要書類
書類ができても必要書類が足りていなければ受理はされません。忘れずに確かめる事が大切です。
- 開業届
- 印鑑
- 身分証明書(パスポートや住民票)
- マイナンバー(なければ通知カード)
大まかにお伝えすれば上記4点あれば問題ありません。
印鑑は開業届に判を押すのみですが、不備があった際の修正印に使用するので提出の際は忘れないようにしてください。
開業届を提出する前に確認することは?|②会計ソフトの準備
開業届を提出前に是非して欲しいのが会計ソフトの準備です。会計ソフトにて青色申告承諾書を記載すると減税に繋がります。開業届を出せば得をするといった考え方で間違いないかもしれませんね。
会計ソフトですが、様々な種類が豊富にあります。経費や節税のためにも必要ですので事務員などを雇う予定がなく全て自分で行いたい方は簡易的でわかりやすいものがベストです。
実際に使用してみて決めるのも良いですね。
開業届を提出する前に確認することは?|③補助金・助成金を調べる
現在コロナ禍において、自営業の補助金や助成金が増えています。個人事業主に活用できるものですので、会社員の方は使用が不可です。
開業届を提出する前に補助金などの支援を知っておく事は大切です。支援を願っても開業届を提出していなければ補助してもらえないからです。
開業届を提出することで事業証明となり、書類の一つとなります。ではどのような補助金、助成金があるのかお伝えします。
【事業復活支援金】
- 上限50万円補助
新型コロナウイルスの影響で、令和3年11月〜令和4年3月のいずれかの月の売上高が50%以上または30%〜50%減少した事業者(フリーランスを含む個人事業主)
【月次支援金】
- 上限月10万円
令和3年の4月以降に実施される緊急事態処置またはまん延防止等重点処置に伴う、「飲食店の休業・時短営業」や「外出自粛等」の影響により、売上が50%以上減少した中小法人・個人事業者等
【協力支援金】
- 最大180万円
飲食店に対し、営業時間短縮要請等に伴う協力等を支出する都道府県。知事の行う営業時間短縮要請等の内容に応じて、算定した額を交付飲食店に対し、営業時短要請等に伴う
【小規模事業者持続】
- 上限100万円
新型コロナウイルスの影響を乗り越えるために、経営計画を作成し、ポストコロナを踏まえた新たなビジネスやサービス、生産プロセスの導入等に取り組む小規模事業者
上記以外にも様々な補助があります。職種により、補助される内容や項目は異なるので是非調べてみるとよいですね。
まとめ
いかがでしたか?開業届を出す際の注意点や職業欄についてお伝えいたしました。
ポイントは難しく考えず記載することが大切です。
開業届を提出際に職業欄が不明の場合は直接税務署に訪ねてみるのも良いかもしれません。是非上記内容を活用して開業届を提出してください。